カッコいい薬剤師からのラストメッセージ 二代目薬剤師が薬局を滅ぼす (日経DI 薬剤師「心得」帳)

学生の現場での実習を受け持つ認定実務実習指導薬剤師という資格がある。薬剤師会で研修枠をもらって薬剤師研修センターで所定の研修を受ければ取れるそうです。たまたま名簿を見る機会があったのだが、知っている薬剤師が何人かいました。なんでこの人が？という方がちらほら。学生の実務実習をドタキャンした薬剤師、自分がやらかしたインシデントのレポートを無関係の部下に押し付けた薬剤師、夜中の調剤室に女性を連れ込んだ薬剤師。過去に一緒に仕事をしたどいつもこいつも・・といった面々。学生を教えるべき人格があるだろうか。近藤先生のような先生に出会っていたら、もっと仕事に希望を持てたかなあ。理想の薬剤師として、そして本来あるべき医療人としての姿を示していらっしゃるように感じました。「お金」と「薬」と「医師（病院）とのしがらみ」に絡むものを扱う薬剤師の世界はきれいな世界ではありません。医薬分業が本格的に始まった頃で、様々な軋轢やプレッシャーがあったと思います。逃げないで真正面から仕事に取り組む姿勢には胸を打たれました。現実には理想の薬剤師にはなかなか出会えません。むしろ逆が多いです。この本を読んで思ったのは、状況が悪くてもブレずに患者さんに視点を合わせていれば、どこかで仕事に希望を見出すことはできるのではないかということです。私がお手本のような薬剤師にはなれなかったので、偉そうには言えませんが若い薬剤師で進路で迷っている人がいたら、ぜひ読んでほしいです。